心の奥のもうひとりの自分の声を聞く
自分の奥にもうひとりの自分がいる
「わが心 奥までわれのしるべせよ
わが行く道は われのみぞ知る」
これは、以前に神社で引いたおみくじの中にあった和歌です。
ずっと経った今でも心の中にあります。
意味は
「心の奥まで自分自身で導けよ
わが行く道は自分だけが知っている」ということです。
調べたところ、鎌倉時代の僧である慈円が詠んだもので、六家集のひとつである拾玉集にあるということです。
自分のことは自分が一番よく知っている
その「自分」とは、表面的な自分の気持ちとか感情とかではなく
もっと奥にある「もうひとりの自分」のことです。
その場の状況や感情に流されずに、自分にとって何がベストかが分かっている自分です。
たとえば
・ダイエット中で甘いもの禁止していたけど、我慢できなくて手を伸ばそうとした時に
「今食べちゃったら今までの努力が台無しだよ。それでいいの?」
と自分の中から聞こえてきたこととか
・生活の安定が第一と考えて、サラリーマンで頑張ってきたある時
「自分のやるべきことはこれじゃない」と奥から沸き上がってきた感覚とか
・気持ちは決まっているんだけど行動のタイミングがわからないときに
「時が来た!行け」と自分の中からサインが出たような感じとか
・凄く条件のいい人からプロポーズされ、もう年も年だしOKしようかなと思ってたら
「いやいや違うでしょ」と自分の中の何かが拒絶したような感じとか
そんな経験がありませんか?
それは、迷っているときや悩んでいるときに聞こえてくる感じです。
そこで自分でハッとして「ああ自分はホントはこう思っていたんだ」と分かって、決断するという人が多いです。
「もうひとりの自分の声」なのかな?結局迷ってしまうときは?
いろいろなことを考えるとどうしても決められなくなりますよね。
たとえば
「この人と結婚するかしないか」と迷っていたら
迷っているのは
・周りがうるさいとか、これを逃すともうないかもという不安とかで迷っている
・人としてはとてもいい人なんだけど、異性としての魅力を感じなくて迷っている
・借金癖がある人なんだけど凄く好きで迷っている
こんな感じじゃないかな?
そんなふうにいろいろ迷っているということは、
「今はまだ、結婚するという気持ちが様々な迷いを超えるほどではない」
と「もうひとりの自分」がメッセージを出しているんですよ。
つまり
迷っていたら、今は止めようという方向に自分の気持ちが向いている
ということに気付きましょう。
迷っていることも「もうひとりの自分」の声
ずっと迷いながら、自分では何も決めずにいても、周りは変化していきます。
人の気持ちも自分を取り巻く環境もどんどん変化していくので、自分もそれなりに変わっていかざるを得なくなります。
たとえば
結婚するかもしれないし、しないかもしれないという状態で付き合っていたら
・相手から別れを切り出されたとか
・相手側が強引に話を進めてきて結婚が決まったとか
・自然消滅して、相手が他の人と結婚したとか
・独身ということで遠方に転勤が決まったとか
自分で決めていなくても、人生は周りの影響を受けて変わっていきます。
でも、これは「自分では何も決めずに周りに人生を委ねる」
ということを知らず知らず選んでいるということです。
「知らず知らず」というのではなく
自ら「自分の人生を他に委ねる」という選択をする
迷っているときは「自分の人生を他に委ねる」を選んでもいいんです。
結論を急がず、時の流れに任せていると本当に決めるべき時がやって来ます。
「迷っている」ということは
「もうひとりの自分」からの「今じゃない!!」メッセージです。