不倫が本当に「運命」ならば「運命を生きる」覚悟が必要です
こんなに好きになった人はいないから「運命の人」!?
恋をすると、その時その時の好きがいつも最高のように感じます。
特に「不倫」のような危険な香りのする恋は、ドキドキが倍増するので、「運命かも!」と思ってしまいがちです。
私のところに来る恋愛相談の中でも不倫の相談はよく受けるんです。
以前、「罪悪感はあるけれど彼が好きだから出来れば将来結婚したいと思っているが、結婚できるか?」という相談を受けたことがあります。こんなに好きになったことはないとか、こんなに自分をわかってくれる人はいないとか「運命を感じる」と言ってくるので、既婚者で子どももいる人と結婚するってどういうことか分かっているのかいくつか質問してみました。
彼女曰く、慰謝料も養育費も覚悟していますとのことでした。
それで、
それは当然のことで覚悟のうちに入らない
その不倫で起きてくるどんな事態も全て受け入れて生きていく覚悟があるかどうかと尋ねました。
「どんな事態って言われても想像がつかない」と言うので
今までの不倫相談で悲惨な末路を迎えたケースをお話したんです。
これはずいぶん前に対面で初回のみの相談でしたが、悲惨な状況になってからの相談内容だったので、今でも印象に残っています。
仕事上の関係からかなり年上の既婚男性と不倫関係になり、相手が離婚して結婚したケースがありました。
しかし相手の妻が離婚後、心労から精神的な病を患い、思春期の娘さんを残して自ら命を絶ちました。相手は、情緒不安定になった娘さんを引き取り、三人で一緒に生活することになりました。娘さんはその後不登校になり進学も就職もせず引きこもってしまい、現在に至っているとのことでした。彼女はずっと、娘さんの人生を破壊してしまったことの代償を払い続けているんです。
もうひとつはW不倫で、保護者会で知り合ってそういう関係になった女性のケースです。
お互いに子どもが自立したらそれぞれの配偶者と離婚して一緒になろうと決めていて、それまでバレないように気を付けようと話していたんだそうです。ところが、電話の最中に彼が突然苦しみだし、そのまま帰らぬ人になりました。彼女との電話の最中だったので、そこから二人の関係が双方の家族に知られてしまいました。相手の奥さんと自分の夫からの慰謝料請求、双方からの怒り恨み憎しみも凄いが、それ以上に我が子から拒絶されていることが辛いのだそうです。義両親との同居で辛かったけれど子どものために頑張ってきたのにというのですが、その子と仲がいい同級生の父親と関係を持ったんですから、子どもの人生を台無しにしてしまっています。
これはドラマのような話ですが、実話なんです。
「不倫」から起きてくる事態のひとつですよ。
どうでしょうか?このような事態を受ける覚悟ができていますか?
自分にはそんなことは起きないはずと思いますか?
誰しも不幸になりたくないですよね。
それなら、普通に考えたら不幸になる確率の高い恋愛をどうして選ぶのでしょうか?
なぜ「運命だ」と思ったのでしょう。
その当時の自分の状況を思い出してください。誰かに認めてもらいたい、癒してもらいたい状況だったんじゃないでしょうか。刺激的なことを求めた時期だったんじゃないでしょうか。「不倫相手」に運命を感じたら、そんなはずないと自分の感覚を疑ってみてください。
「運命」を感じたら覚悟が必要です
それでもどうしても「運命」を感じたなら受けて立つしかないです。
出会った時、既婚者同士でありながらお互いに「運命だ」と感じた場合で、その感覚が自分の深いところからくる場合もあります。それは特別な試練と使命がある場合です。このケースは、お互いに惹かれているけれど、「それぞれの人生に区切りがつくまでそれぞれの人生を生きる」という選択をしています。
このことについては「魂の契約」についての記事をご覧ください。
これは、不倫関係には入らずに物理的距離を置く形をとります。
「運命」を感じているんだから、「必ずもう一度会うはずだ、その時は今とは違う状況で出会う」と確信したんだそうで、再会したとき,本当にふたりとも独身になっていたんだそうです。運命を感じてから離れていた時間は、自分の半身がない感じで、本当に辛くて何度も会いに行きたくなったけれど「今は違う」と否定するもう一人の自分がいたと言っていました。
このケースも、人によっては「不倫関係」に入ってしまう人もいるでしょう。
不倫にするかしないかという選択肢があって、自分で選ぶことができるんですね。
「運命」を感じて「不倫」を選んだら、それなりの人生を生きることになります。
私のところに来る不倫相談では、独身だと思っていたら既婚者だったなんて言うケースは出会い系アプリ以外は少なくて、たいていは知っている人―仕事上の関係とか、保護者会繋がり、同窓会、地域繋がりとかで、そういう関係になってしまったケースが多いです。どうにもならなくなってからの相談では「どうぞその人生を生きてください」と言うしかないことがあります。
自分でそういう人生を選んだなら、その人生を生きていく覚悟が必要ですよ。