魂の声のままに
ある日、生まれ育ったところではなく、どうしても惹かれる土地があるという女性が来ました。
長い間ずっとその土地を夢見てきたのですが、一人娘であり、親のことを考えると家を離れるわけにはいかず、悶々と過ごしてきたそうです。
頑張って仕事をし、結婚も考えたのですが、うまくいかないことが多く行き詰っていました。
40歳になったとき、「自分にとってこれが最後のチャンスだ!」と心の奥から湧き上がるものを感じた彼女は、ついに長年惹かれ続けてきたその土地に行くことを決めました。
決心してから、仕事、家探しとトントン拍子にことが進みました。
両親も、半ばうつ状態が続いてきた娘が幸せになるならと快く許してくれたそうです。
そして「行ってきます!」と溌溂とした声で挨拶にきてくれて、彼女は旅立ちました。
半年ほどたった頃、その彼女が休暇を取って会いにきてくれました。
「好きな人ができました!」
そう報告してくれた彼女は、以前とは見違えるほど美しく輝いていました。
その土地の水が合うのでしょうか、肌が透きとおるようにきれいになってました。
髪の毛もツヤツヤでした。
そして、初めて、好きだと素直に思える人に出会えたと話してきました。
その土地が彼女を呼び続けていたのかもしれませんね。
そこに彼女のパートナーがいると魂はわかっていたのでしょう。
人生ってなにがあるかわからない、面白いものです。
「自分には無理」とか
「そんなこと出来るわけがない」とか
「周りに反対されるし・・・許されないよ」とか
そんなふうに決めつけちゃ、自分の世界を狭めちゃうことになるんじゃないかな?
目の前の現実を追いかけていると
現実の生活をこなすだけになってしまいます。
ときどき、静かな時間をつくって、自分に問いかけてみるといいでしょう。
自分はこれでいいのか?
この人生で満足か?
日常の雑然とした空間から離れて
自分の中心に還るひとときをつくってみてはいかがでしょうか。